微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

不惑―四十にして惑わず(論語、為政第二④)

孔子先生は
「四十にして惑わず」と言われた。

「惑わず」といえば
「知者は惑わず」という言葉もある。


子曰わく、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず。(子罕第九・仮名論語125頁)
孔子先生が言われました。
「知者は迷わない。仁者は余計な心配が無い。勇者は恐れない」


「知」は知識でなく判断力であった。

「四十にして惑わず」は
40歳で判断力を身に付けた、
とも解釈することができる。


子曰わく、吾十有五にして学に志し三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知り、六十にして耳順い、七十にして心の欲する所に従えども、矩を踰えず。(為政第二・仮名論語12頁)
孔子先生が言われました。
「私は15歳の頃、学問に志した(志学)。30歳で自立し(而立)、40歳で惑わなくなった(不惑)。50歳で天命を知り(知命)、60歳で素直に聞こえるようになり(耳順)、70歳で心の欲する所に従っても道を外すようなことは無くなった(従心)」