微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

朋(論語、学而第一①)

朋は肩を並べた様子を表し、
友は手でかばい合う様子を表している。

したがって、朋も友も
仲の良い様子を表している。


いかに忠信の友をもち舗仁するか?

論語を貫くテーマである。


子曰わく、学びて時に之を習う、亦ばしからずや。朋遠方より来る有り、亦楽しからずや。人知らずして慍みず、亦君子ならずや。(学而第一・仮名論語1頁)
孔子先生が言われました。
「学んだことを時に応じて実践・習得する。なんと喜ばしいことではないか。同じ道を学ぶ友が遠方から来てくれる。なんと楽しいことではないか。自分のことを人に知られなくても、怨むことない。なんと立派な人物ではないか」


子曰わく、君子、重からざれば則ち威あらず。学べば則ち固ならず。忠信を主とし己に如かざる者を友とする無かれ。過てば則ち改むるに憚ること勿かれ。(学而第一・仮名論語4頁)
孔子先生が言われました。
「君子は、(発言や行動を)重々しくしないと威信がなくなる。(人としての道を)学べば頑固でなくなる。忠信を第一とし、
自分と同じように忠信を第一としていない者を友としてはならない。そして自分が間違っていると思ったら、それを改めるのに遠慮してはならないのだよ」


曽子曰わく、君子は文を以て友を会し、友を以て仁を輔く。(顔淵第十二・仮名論語179頁)
曽先生が言いました。
「君子は、文をもって友をつくり、友をもって仁を磨く」


孔子曰わく、益者三友、損者三友、直きを友とし、諒を友とし、多聞を友とするは益なり。便辟を友とし、善柔を友とし、便佞を友とするは、損なり。(季氏第十六・仮名論語251頁)
孔子先生が言われました。
「有益な友だちは三種類ある。有害な友だちも三種類ある。素直・正直な人を友とし、誠実な人を友とし、知識の豊かな人を友とするのは有益である。しかし、見栄っ張りを友とし、こびへつらうような人を友とし、言葉巧みで誠意に欠けるような人を友とするのは有害である」