微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

金持ちになれるかどうかは…

富貴天在
 
金持ちになれるかどうかは
天が決めることだろう。
 
 
司馬牛、憂えて曰わく、人は皆兄弟有り、我独り亡し。子夏曰わく、商之を聞く、死生命有り、富貴天に在り。君子は敬(つつし)みて失うこと無く、人と与(まじわ)るに恭しくして礼有らば、四海の内、皆兄弟なり。君子何ぞ兄弟無きを患えんや。(顔淵第十二・仮名論語164頁)
司馬牛が悲しみ嘆いて言いました。
「みな兄弟がいるのに私にはいない…」
そんな司馬牛に子夏が言いました。
「私は『人の生死や富貴は全て天命』と聞いている。君子は、敬意を忘れることなく、謙虚に礼をもって人と交われば、世の中の人はみな兄弟になる。君子は、兄弟がいないことなど気にする必要無いのだ」