微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

子どもが思い出のコップを割ってしまった…

子どもが2歳になって、
よくお手伝いをしてくれるようになった。
使った食器を流し台まで運んでくれる。
 
沖縄ガラスでできたコップがある。
結婚前に妻と行った思い出の品である。
それを子どもが落として割ってしまった。
妻は悲鳴をあげた。
 
子どもは泣き出しそうな表情で
自分が悪いことをしたと分かっていたようだった。
私はすかさず子どもを抱き上げ、
破片から避難をして言った。
「大丈夫?怪我は無い?」
コップのことは一切責めなかった。
 
(うまや)(や)けたり。子、朝(ちょう)より退(しりぞ)いて曰わく、人を傷(そこな)いたりやと。馬を問わざりき。(郷党第十・仮名論語135頁)
馬小屋が火事で焼けてしまいました。
孔子先生が朝廷から帰宅して言われました。
「怪我をした人はいましたか?」
馬のことは一切問われませんでした。