微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

友とお互い高めあう

舗仁。

仁の磨き合いをするのが本当の友達である。


曽子曰わく、君子は文を以て友を会し、友を以て仁を輔く。(顔淵第十二・仮名論語179頁)
曽先生が言いました。
「君子は、文をもって友と会し、友をもって仁を磨く助けとする


子貢曰わく、貧しくして諂うこと無く、富みて驕ること無きは如何。子曰わく、可なり。未だ貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好む者には若かざるなり。子貢曰わく、詩に言う、切するが如く磋するが如く、琢するが如く磨するが如しと。其れ斯を之れ言うか。子曰わく、賜や、始めて与に詩を言うべきのみ。諸に往を告げて来を知る者なり。(学而第一・仮名論語9頁)
子貢が言いました。
「貧乏でも人にこびへつらわない人や、裕福でも傲り高ぶらない人はどうでしょうか?」
孔子先生が答えられました。
「まあ良いだろう。しかし、貧しくても道を楽しみ、裕福でも謙虚に礼を好んで行う人には及ばないよ」
子貢がさらに言いました。
詩経には、『切するが如く、磋するが如く、琢するが如く、磨するが如く、(怠ることなく道にはげむ)』とありますが、このようなことを言うのでしょうか?」
孔子先生が言われました。
「賜(子貢)や、お前と初めて詩を語ることができた。一を教えたら、すぐ二を連想するのは、お前だね」